vol.110 ラグビー南アフリカの優勝と優勝の明暗を分けた両チームの潜在意識【人生が好転する潜在意識の活用法】

ラグビーワールドカップ日本大会は、日本チームの素晴らしい活躍もあって大いに盛り上がって幕を閉じました。決勝戦の南アフリカ対イングランドの勝敗予想は、イングランドが準決勝で世界最強・優勝候補No.1 のニュージーランドを撃破したのに対して、南アフリカはそのニュージーランドに予選プールで完敗していたことからイングランドが有利の声が多く聞かれました。
しかし、予想に反して32対12で南アフリカがイングランドをノートライに抑え込んで圧倒。見事に12年ぶり3回目の優勝を果たしました。

しかし、決勝戦後のメダル授与式で多くのイングランド選手はメダルを首にかけることもなく、まるで自分たちには優勝のメダル以外は受け入れられないというような気持ちからか勝者を讃える態度を見せなかったことは非常に残念なことでした。
結果論ではありますが、イングランドの敗戦は潜在意識の差が大きく関係し、それがメダル授与式でのイングランドチームの態度に表れていたと考えられます。潜在意識の差がよく分かる事例としてラグビーの話題が多くなっていますが紹介します。

 

■イングランドチームには負けない・負けたくない意識が強く働いた!

イングランドは最強と思われていたニュージーランドチームに準決勝で勝利します。決勝で戦う相手は、そのニュージーランドに負けた南アフリカであることから、南アフリカに勝利するぞという「勝ちたい」ではなく、「負けたくない=負けるはずがない=負けたら恥」という意識がより強く働き、それが潜在意識に作用したと考えられます。そして、「負けない」という意識は勝てるという奢り、油断につながっていたと推測できます。

「たら・れば」ですが、イングランドがニュージーランドに対して戦ったときと同じ気持ちであったなら勝敗は違ったものになっていた可能性が強く、またイングランドに運がなく負けたとしてもメダル授与式でメダルを首にかけることを拒否するようなスポーツマンシップに反する態度はしなかったことでしょう。

「勝ちたい」と「負けたくない」は同じことを別の表現で言っているのであって勝利が目的である点では同じです。しかし、それが潜在意識下では「勝ちたい」はポジティブなプラス思考であり、「負けたくない」はネガティブなマイナス思考を生み出します。
望むべき勝利が目的ならば、それを実現させるには「ポジティブ思考」になるべきでした。また、美空ひばりが歌う曲にも「勝つと思うな、思えば負けよ」という有名な歌詞があります。イングランドチームは「勝ちたい」という気持ちよりも、「勝てる」という気持ちが上回って「俺たちなら簡単に勝つ」と思い込み過ぎたのでしょう。その結果、どこかに「慢心」「奢り」「油断」が生じ、普段の力を100%発揮できないチームになったと考えられます。

このような意識で試合に臨み、自分たちの思うようなプレーを相手チームに封じられるとチームとしての戦力は大きく低下します。その場合、レベルの低いチームであればラフプレーや意図的な反則の多発で試合は荒れるのが一般的です。その点ではイングランドチームはさすがに一流のチームでした。しかし、「負けるはずがないのに負けてしまった」「優勝以外は自分たちに値しない」という戦う前の意識がメダル授与式で現れてメダル拒否になったと考えられます。

なお、試合後イギリス王室は公式ツイッターで南アフリカ代表が優勝カップを掲げる写真を添えて「W杯決勝までのイングランドの多大な努力と激戦を制した南アフリカを祝福します」と称賛。
また、イングランド代表チームも公式ツイッターで「日本に感謝します。信じられないほどのホスト国でした。決勝は悲しい結果となったが、サポートは素晴らしかった」と感謝のメッセージを送っているのはさすがです。

 

■南アフリカチームは優勝できると信じて優勝を実現!?

一方、南アフリカチームは、ワールドカップ日本大会の開幕前に優勝候補には含まれていましたが、1番手ではなく3番手以降とみられていました。そのためか南アフリカのラシー・エラスムスヘッドコーチは「2年前には優勝できるとは現実的と思えなかった。しかし半年前、現実的になり始めた。

そして4週間前、優勝できると感じた」と話しています。優勝を目指して「勝ちたい」気持ちを潜在意識に植え付けて、努力をし、最後は優勝を完了形でイメージするポジティブ思考でチームのポテンシャルを最大限に発揮させて優勝をつかみ取ったものと考えられます。南アフリカもイングランドもともに優勝に値し優勝できるチームですが、優勝は1チームに限られていることから、優勝か優勝でないかを分けたのは潜在意識の持ち方の差が大きく影響したと考えられます。

人生を好転させる潜在意識の活用法

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