vol.54 タイガー・ウッズ選手5年ぶりの復活優勝と潜在意識【人生を好転させる潜在意識の活用法】

タイガー・ウッズ選手が、PGAツアー最終戦の2018年9月23日に実に5年ぶりの優勝を果たしました。かつては世界ランキング1位を長く続けましたが、さまざまな心身両方のトラブルから昨年11月には世界ランキングは1,199位にまで落ちていました。

まさに地獄のようなどん底から劇的な復活優勝を果たしました。逆境からはい上がって勝ち取った優勝は、過去のウッズ選手の優勝とはまた違った感動を多くの人に与えました。そこで、ウッズ選手がなぜ復活できたのか、その理由を潜在意識の面から考えてみたいと思います。

 

■ウッズ選手の栄光と転落の軌跡

ウッズ選手は、あらためて紹介する必要のないほどの実績を持つゴルフ界のスーパースターです。1997年にゴルフの権威ある4大会の1つマスターズ大会において史上最年少の21歳で優勝、同じく21歳で史上最年少の賞金王に輝きます。

その後2001年度までに残る3つのメジャー大会すべてで優勝し最初のグランドスラムを達成。その後、2005年までに2度のグランドスラムを、2008年までに史上2人目となる3度のグランドスラムを達成するなど輝かしい記録を樹立します。

 

しかし、2009年に多くの女性との不倫問題に端を発した妻とのケンカが原因で起きたといわれる交通事故や、高額買春疑惑、離婚などで世間を大きく騒がせてからゴルフがおかしくなります。この問題でウッズ選手は自らプロゴルファーとしての活動を無期限で自粛することを表明。

その後、2010年3月に復帰を表明。PGAツアーで優勝し、PGAツアー優勝回数で史上2位や史上初の生涯獲得賞金1億ドル突破を果たすなど、いったんは復活を果たしました。

しかし、腰の故障もあり、その後はゴルフ大会の予選で最下位になることもあるほど不調をきわめます。そのよう状況のなか、記憶にも新しい2017年、警官に職務尋問を受けたときの生気がまるでない顔が世界中に配信され衝撃を与えました。薬物疑惑や飲酒運転の疑いで逮捕されるなどゴルフのみならず私生活でもどん底を味わいます。

 

■ウッズ選手が復活できた理由

ウッズ選手ほどの才能があっても私生活の問題や体の不調でどん底状態のときは、周囲の親しい関係者には「もう2度とプレーしないと思う」と漏らしていたことがあると伝えられています。
体も腰が悪くゴルフはもちろん、座ることも歩くことも痛みでままならなかったようです。このようなウッズ選手が5年もかけて2度目の再起を果たして優勝することは、一般的にいっても困難なうえに、特にゴルフはメンタルが重要なスポーツであることから心身の両方が崩れている場合はなおさら困難なことであったでしょう。

ウッズ選手が、過去に経験もしたこともない5年にわたる長い期間、未勝利を我慢してプレーを続け、優勝できたのは、類まれなる運動能力もあったでしょうが、ウッズ選手の心に秘めた思い、潜在意識が貢献したのではないかと思われます。ウッズ選手の以下の名言から、それがうかがいしれます。

 

・大きな夢を持って、その夢を持ち続けるんだ。その夢はきっと、君を他の人とは違う、特別な存在にしてくれる

・たとえ負けていても、自分は絶対勝てるんだって、いつも信じてなくちゃ

 

潜在意識に常に大きな夢を持ち、自分を信じきることを言い聞かせることが逆境のときには重要な役割を果たします。

 

■潜在意識の重要性を物語るウッズ選手のエピソード

ウッズ選手は、大きな大会の優勝がかかったような場面で、優勝を争う相手選手がパットをするとき、「入れ!」と念じているというエピソードがあります。一流選手であっても相手のミスを願うのが一般的です。

潜在意識をうまく活用するには、潜在意識の以下の3つの特性を知ることが重要です。

 

1.潜在意識は自他の区別がない
2.潜在意識は否定語を理解しない
3.潜在意識は冗談を理解しない

 

ウッズ選手のエピソードは、1番目の「自他の区別がない」そのものです。潜在意識では、他人のことであっても区別ができないので自分に作用してしまいます。常に、他人に対してもネガティブな感情を持たないことが結果的に自分に良い作用をもたらします。

ウッズ選手の優勝は潜在意識の大切さとともに、その効果と活用方法を教えてくれました。

人生を好転させる潜在意識の活用法

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