vol.124 2つの近未来技術と潜在意識がテーマのアニメ「攻殻機動隊」【人生が好転する潜在意識の活用法】

『攻殻機動隊』は、1989年から連載が始まった漫画家の士郎正宗のSFアニメ作品です。

1995年に押井守監督によって劇場版アニメが公開され、2002年からはテレビ版アニメが始まり、アメリカなど世界各地で広く知られるようになり、さらに2017年にはアメリカで原作の英語名と同じ『ゴースト・イン・ザ・シェル(Ghost in the Shell)』のタイトルで実写映画化され人気を博します。『ゴースト・イン・ザ・シェル』には、ハリウッド女優のスカーレット・ヨハンソンやビートたけしらが出演。

ストーリーは、簡単に言うと『2029年の情報化社会の日本を舞台に、テロリストや政治や企業のテロ、暗殺、汚職などの巨悪な悪・犯罪に対して、それらが起きてから対処するのではなく、起きる芽を探し出して除去する組織「攻殻機動隊」(公安九課)の活動・活躍を描いた漫画』です。

舞台になっている2029年は、科学技術が飛躍的に高度化し、電脳化技術、サイボーグ技術が発展・普及した時代です。電脳化技術とは、具体的には、まだあまり知られていませんが、コンピューターを脳に直結させて思考(体がマヒして動かなくても)パソコンなどの操作が可能な技術です。

この技術の実用化はすぐそこまで来ており、2020年には臨床試験が行われる可能性があるほどです。サイボーグ技術は、電脳化技術よりも進んでおり、実用化されているものとして「人工心臓」もサイボーグ技術に含まれ、電子機器をはじめとした人工物に体の機能を代替させる技術のことです。

映画で言うと、「ロボコップ」の主人公はサイボーグです。しかし、「ターミネーター」に出てくるロボットは、人間と変わらない見た目に作られていますが、ベースは機械であるためサイボーグではなくアンドロイドと呼ばれます。

この夢のような技術で世界がどう変わるのか、また潜在意識はどのように関わるのかについてSF的な要素も入りますが紹介します。

 

■電脳化技術、サイボーグ技術が発展・普及した世界とは

2つの技術が進化すると、電脳化技術で脳はコンピューターに、肉体はサイボーグ技術で置き換えが可能になる可能性があります。このとき人間が人間であることの定義が難しくなります。

機械に置き換えが困難なのは、それぞれの人が持っている固有の「心」、その人が経験してきたことの「記憶」しか違いが生まれないように思えます。

もし、そのように仮定すれば、脳のすべてを小コンピューターに移し換えられるとデジタルな脳として肉体はなくても永遠に生きられることになります。

すでに、この考えのもとアメリカの「Nectome(ネクトム)」社は、将来、技術的に脳の情報をコンピューターに移し換えられることが可能になったとき、デジタルの存在として永遠の生命を手に入れるための脳をまるごと保存するサービスを開始しています。

希望する人が居るのか心配ですが、超に超がつく科学者のアインシュタインやダビンチ、芸術家のベートーベンやピカソなど各界の優れた頭脳は、生き続けられると人類のためにはなりそうです。

また、サイボーグ技術の進化と電脳技術の進化が結びつくこと、あるいはそれぞれの技術で、「意思疎通の高速化」「機械ロボットを使った遠隔操作」「寿命の延長」「創造性の拡張」など計り知れない無限の恩恵を享受できそうです。

一方で、人間とは何かを考えないと人間としての存在が失われていくことになりそうです。

 

■人間としての存在意識の重要性

「攻殻機動隊」の映画タイトルには「Ghost(幽霊、魂)」が使用されているのは、「人間であって人間ではない?」の意味がこもっていると考えるかもしれません。

しかし、作品のなかでは、「Ghost」は、顕在意識から潜在意識までを持った存在として捉えられています。顕在意識では、人間は正義を装い、平気でウソ・偽りの行動をします。

しかし、それらの人の潜在意識にある本音は別のところにあります。犯罪に至る前に顕在意識で明確に「悪」と言える思考が脳に浮かぶため、事前に感知できれば犯罪防止は可能かもしれませんが
時間的、空間的距離があれば防止は不可能です。

しかし、それ以前の潜在意識のレベルで感知できれば、時間的、空間的距離を超越して防止が可能です。

将来、技術の進化で潜在意識までもコンピューターに置き換えられる可能性は、脳にその情報が存在する限りゼロではありません。

また、それができるということは、その技術を悪用することで潜在意識を書き換えたり、別の潜在意識を植え付けたりすることも可能になると考えられます。

恐ろしい世界になることも考えられますが、一方で、良い潜在意識を強調したり、悪い潜在意識を消したりすることも可能になることでしょう。

もっとも、そこまで実現できるようになると人間の存在とは何か?人間として存在する意義は何かという大きな問題にも直面することになります。

それほどに重要なのが、人としての存在価値を決める潜在意識です。自分自身としての価値を根源的に決める潜在意識を大事にして、自分自身を高める潜在意識を植え付けるようにしましょう。

人生を好転させる潜在意識の活用法

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