vol.136スピードスケート高木美帆選手の思いが届いた個人種目の金メダルと潜在意識の関係【人生を好転させる潜在意識の活用法】

2022年北京オリンピックで日本選手は冬のオリンピックとして過去最多となる18個のメダルを獲得しました。内訳は金メダル3個、銀メダル6個、銅メダル9個でした。金メダル3個のうち、1つは前回紹介のスノーボードの平野歩夢選手です。今回は金メダル3個のなかでは唯一の女性であるスピードスケートの高木美帆選手と潜在意識の関係について紹介します。

 

高木選手は、今回の北京オリンピックで金メダルを含め全部で4つのメダルを獲得。この記録はオリンピック1大会でのメダル獲得数で日本人選手として史上最多です。さらに、前回のピョンチャンオリンピックでのメダル数とあわせたメダル獲得数は7個。この記録は夏冬を含むオリンピックでのメダル獲得数で日本の女子選手として史上最多記録でもあります。短距離から中・長距離まで何でもこなせる天才肌のオールラウンダーであることがこの記録につながっています。 高木選手は5歳からスケートを始めます。しかし、7歳から始めたサッカーでも北海道選抜メンバーやナショナルトレセン女子U-15合宿(Jヴィレッジ)に選抜されるなど、少女時代から並外れた運動能力を持っていました。スケートでの才能発揮も早く、中学生のとき2010年バンクーバーオリンピックの代表として日本のスピードスケート史上最年少で選出され、天才少女と騒がれました。しかし、その大会では最下位になるなど活躍できません。 そして、2014年のオリンピックではメダル獲得の活躍が期待されましたが、まさかの落選で大きな苦渋を味わいます。その後、苦難を乗り越え、世界選手権やワールドカップで通算金メダル12個、1500mでは世界記録を樹立するなど活躍。オリンピックの個人種目での金メダルは簡単に取れると思えました。しかし、団体種目では前回大会で獲得しましたが、個人種目での金メダルにはなかなか届きません。その高木選手が、今回ようやく大会7種目めの最終種目1000mで金メダルを獲得しました。 世界選手権での活躍を見ると容易に取れそうであった金メダルになかなか届かなかったのは、優れた身体能力があっても大きな舞台では心理面が微妙に作用し、最高のパフォーマンスを発揮することが困難だったからでしょう。

 

また、伸び盛りのときに迎えた2度目のオリンピックに予期しない落選の憂き目にあったのも、もしかしたら心のどこかに慢心があった油断が招いた可能性があります。オリンピックの予選に落ちたときの指導者は「本人に必死さがなかった」と回顧しています。天才選手にありがちな自分の力なら、結果は勝手に付いてくるような甘い思い込があった可能性があります。 オリンピック落選後は指導者からの刺激や、より強く速く滑るには自分自身で目標を持たなければいけないことを悟ったのでしょう。「実現できる目標を。心からできると思えば越えられると思う」と述べて、やるべきことを潜在意識に植え付けて、さらなるレベルアップを目指して努力します。また、常にメモ帳を携帯し、気づいたことや人に言われたことなど、必要と感じたことは何でも書き留める習慣を高木選手は持っていたようです。もしかしたら、意識してメモを取り、それを反すうして潜在意識に植え付けていたのかもしれません。具体的な目標は明示されていませんが、オリンピック個人種目での金メダルであったことに間違いないでしょう。

 

今大会で金メダルをとった種目は、オールラウンダーの高木選手にとっては7種目めで、体は疲れや緊張で悲鳴を上げていたといいます。このような状況下でも潜在意識のなかの金メダルという目標が体を鼓舞し、そして潜在意識に蓄積されている早く滑るために必要なメモが意識しなくても体を動かし、金メダルにつながる滑りになったと考えられます。潜在意識を動かすには夢や希望、目標などを強く思うだけではなく何度も書いたり、書かれているメモを読んだりすることを繰り返すことが必要です。これにより夢や希望、目標を実現できることがよくわかります。

人生を好転させる潜在意識の活用法

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