vol.55 お笑い芸人ダウンタウン松本人志の才能と潜在意識【人生を好転させる潜在意識の活用法】

毎年さまざまなお笑い芸人がブレークして人気が出ますが、多くは1、2年でブラウン管から姿を消していきます。5年、10年と長く活躍し続けられるお笑い芸人は多くありません。
しかし、松本人志と浜田雅功がコンビを組むダウンタウンは、テレビに出演し続けるだけでもなかなか困難ななか、冠番組をテレビでは最も重要なゴールデンタイムを含む時間帯に現時点で4本持っています。そして、そのなかの2本が長寿番組という他のお笑い芸人にはマネができないことを実現させています。

最も長寿番組は、1989年10月に開始された「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!(日本テレビ系)」が、ちょうど丸30年をこえ、1993年10月に開始された「ダウンタウンDX(日本テレビ系)」もほぼ30年です。その他にも2014年開始の「水曜日のダウンタウン(TBS系)」、2015年開始の「ダウンタウンなう』(フジテレビ系)の2つの冠番組を持っています。

そのほか、ピンでも2人はそれぞれに番組を持ち活躍するなど、栄枯盛衰が極端に短時間の極めて激しい生存競争が繰り広げられているお笑い界で、ダウンタウンは単に生き延びているだけでなくお笑い界のトップに君臨し続けています。

どんなに人を笑わせる才能があっても長期間にわたると、マンネリが生じ、また時代とともに大衆が求める笑いの内容・質が変化することから大衆に飽きがきます。

そのためトップを走り続けることは極めて困難です。なぜダウンタウンは、時代が変化してもお笑い界のトップを走り続けられるのか、ダウンタウンの2人のうち、お笑い芸人、MC(司会)、映画監督、俳優、ベストセラー作家、コメンテーターとマルチな才能を持ち天才と呼ばれる松本人志に焦点をあてて、人気が長続きする理由とそれを可能にしている才能と潜在意識の関係について紹介します。

そこには、お笑い芸人として成功し、その位置を維持し続けるための知恵・ノウハウだけではなく広く人間として成功するために必要なエッセンスが詰まっています。

 

■松本人志の才能を探る

松本人志は、お笑いも変化するからと、常に鮮度を求めて自分自身を変えようと考えています。また、漫才だけでなく番組の企画もする松本人志は、企画のアイデアに困ったとき、スタッフから過去に視聴者に人気があった企画を提案されても、決してそのままやろうという安直な決断をしません。

松本人志が松本人志として、常に先頭にいるために過去の栄光や実績などにこだわることなく過去を捨てて、そこに新たな発想を取り入れる姿勢を崩しません。

一発屋といわれるお笑い芸人が、同じ芸を連発して飽きられてすぐにテレビから消えます。これは、同じ芸をテレビ局サイドから強制されている面もあって同情の余地がありますが、先のことを考えると、同じ芸に変化を加える努力をする、あるいはテレビに出ることを避けてでもあえて同じ芸に頼らないという判断が必要なことを松本人志から学べます。

ダウンタウンの人気がいまもなお衰えず、冠番組が長寿である理由が理解できます。

このことは、企業や社員にとっても同じです。過去の成功にこだわって変化をためらった企業は時代の変化とともに衰退すること。また、過去の成功で昇進した部課長が、過去の成功体験から抜け出せないで部下に成功体験を強要して失敗すること。これらは一発屋芸人と同じです。

近年、スポーツ界で急に増えた選手に対する指導・監督者のパワハラにも似た面があります。良いと思っていることも、もう一度時代に合わせて、これで良いのかと考えて必要であれば変えるという意識を持つことが重要です。

 

■松本人志と潜在意識

松本人志の発言や語録からは直接的に潜在意識を重視する発言は確認できません。しかし、無意識的に潜在意識に強くイメージを持った行動や考え方をしていることが、発言や語録から確認できます。

例えば、松本人志が小さい頃、家が貧乏で乗りたかった自転車が買ってもらえなかったため、いつも自転車に乗ったつもりで街を移動していたといいます。店に入るときには、自転車を降りて自転車が倒れないように自転車のスタンドを立てる動作までをして店に入ったと述べています。

また、「みんなは俺を自信過剰だと言うけども、自分に自信を持たな、どうすんねん」、あるいは「視聴率が6%でもその6%の人の満足度が100%になるよう頑張る。それがオレの仕事。誇らしい仕事です」などと発言した記録が残っています。

松本人志は、自分の持っている能力を信じ込み、そして自分のすることを矮小化することなく、小さななかにも成功イメージを見つけ出して作り、そこに全力を尽くそうという強い前向きな意識が見受けられます。

ここまでのポジティブなイメージを潜在意識に持つことで、今もなお現状を変えるエネルギーを生み出しているのだと考えられます。多くの人にとって、松本人志の考え方、ポジティブ思考による思い込みは参考になります。

 

人生を好転させる潜在意識の活用法

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