アニメと潜在意識の深い関係について紹介したいと思いますが、その前に「京アニ」の略称で海外にも広く知られる(株)京都アニメーションの第1スタジオが放火され、34名という多数の方が亡くなられました(重症・重体の方も多数おられることからまだ死者数は増える可能性があります)。
日本のアニメ界を引っ張っていた大変有能な多くの方に対して、謹んで哀悼の意を表します。
日本のアニメ文化は日本のみでなく世界に大きな影響を与えていることは、海外の日本アニメのコスプレファンや日本のアニメで日本語を勉強した人などがテレビで報道されることが多くよく知られています。
また、今回の惨事を受けて海外の日本アニメファンだけでなく著名人や各国の在日大使館などから悲痛な声とともに哀悼の言葉がたくさん発せられていることからも分かります。
しかし、その市場規模はあまり具体的な数字としては知られていません。日本のアニメ産業の市場規模は、日本動画協会の「アニメ産業レポート2018」によると2兆円を突破したと報告されています。
数字だけでは規模感が分かりにくいので他の業界と比較すると、信ぴょう性の高い数字ではありませんがクレジットカード業界が約1.8兆円、化粧品業界が約2.5兆円と言われています。明確なイメージができるかどうか分かりませんが、これらの業界がアニメ業界に近い規模です。
そして、売上2兆円のうちの約半分が「海外」の売上と報告されています。日本のアニメが世界のアニメであることが数字でも裏付けられています。また、「sushi(寿司)」や「karaoke(カラオケ)」などの多くの日本文化が日本語のまま英語化されていますが、「manga(漫画)」も同様にそのまま英語に訳さなくても通じます。このように日本人だけでなく世界の人に大きな影響を与えているアニメと潜在意識の関係について紹介します。
■アニメの仮想現実が潜在意識に意識と残る理由
どれほど多くの人がアニメの主人公の生き方や打ち込んでいるスポーツや趣味・仕事に共感して同じ道を目指したり、主人公と同じような考え方になったりしたことでしょう。世代を問わずその時代、時代でアニメは多くの人に夢や希望を与え、それぞれの人の人生に多様な影響を与え続けてきており、これからも決して変わることはありません。
「潜在意識はすべてを経験とみなす」ことから、アニメの世界で繰り広げられていることは、アニメを見て脳でイメージすれば実際に体験しなくても経験として潜在意識に残ります。
近年のアニメはストリーや背景描写にも優れ、よりアニメの世界が印象強く記憶に残ります。また、アニメの世界に入り込みたいと強く思う人はアニメと同じコスプレをし、また現実の世界がアニメに描かれると、同じ場所を訪れる「聖地巡礼」をする人も増えています。
この点では、殺人、暴力などのシーンや非道徳的・非社会的な表現をただ興味本位で描くアニメは人に悪影響を与えますが、これはアニメに限った問題ではありません。
■生き方・考え方に大きな影響を与えるアニメの名言
アニメを好きだった人には、アニメが仕事や趣味などに影響を与えた実感をあることと思います。それ以外にも、アニメには、人生をどう考えて、いかに生きるかについて含蓄のあるすばらしい名言がたくさんあります。
親はもちろん教育の専門家でもなかなか話せない名言のほんの一部を紹介します。アニメの世界に没頭し、主人公と一体化できれば、セリフの内容も経験と一緒に明確に潜在意識に残ることでしょう。()内はアニメのタイトルです。
・自分の願望は、あらゆる犠牲を払い、自分の力で実現させるものだ。他人から与えられるものではない。(新世紀エヴァンゲリオン)
・そんな漠然とした目標では、何もできはしない。(荒川アンダーザブリッジ)
・若いうちから手を抜くことなんて覚えるんじゃない。まだガキなんだから後先考えず全力でやってりゃいいんだよ! 今楽ばっかしてると大人になってから本気の出し方忘れちまうぞ!(バンブーブレード)
・弱音を吐くのはいい。吐きたければいくらでも吐け。俺が聞いてやる。だが諦めるようなことだけは言うな!(シュタインズゲート)
・妥協してちゃ、それなりのもんしか手に入んねーぜ。(BECK)