vol.38 ナポレオン・ヒルの著書「思考は現実化する」と潜在意識【人生を好転させる潜在意識の活用法】

ナポレオン・ヒルの「思考は現実化する」は、1937年に初版が発行され全世界で7,000万部から1億部も売れ、今も売れ続けているといわれる最も有名な自己啓発書の1つです。

今も売れ続けているということが、時代をこえて多くの人を引きつける魅力と普遍の真理が述べられていることを物語っています。

 

「思考は現実化する」には、人生で夢や願望を実現して成功するためにはどのように考え、いかに行動すべきかについて懇切丁寧に解説されています。

その内容は17のステップ・600ページ以上にわたります。
キーワードは明確な「目標・願望・信念」を強く持つことと「潜在意識」を活用することの2つです。本書の要点と潜在意識の重要性について解説します。

 

「思考は現実化する」の要点

本書を読むと、成功者たちが、いかにして願望を実現するために考え、行動し、成功できたのかが分かるだけでなく、どうすればいいのか方法論まで理解できます。
これにより、「望むものを何でも手に入れられる」とまで書かれています。

そして、望むものを手に入れる成功を成し遂げるには、はっきりとした願望や目標を持ち、それを達成するために燃えるような意欲(信念)をまず持つこと。
次に、できるだけ頻繁に願望・目標を思い浮かべるようにすることだといいます。

なお、成功するまでには人間だから不安や恐れ、フラストレーションに襲われるかもしれません。

しかし、人間は自分で自分の運命を決定できる、「思考・意識はあなたを変える」といい、意識がどれほど強いパワーを持っているか認識して欲しいと訴えます。

人間は、自分が考えているような人間になるのであって、考えなければ願望や成功できる人間にはなれません。

成功は成功を確信する者のもとに訪れ、少しでも失敗を意識すれば成功できないため、成功するイメージを無意識下におけるようにしなければならないといいます。

 

現在の私たちは、過去の成功者の恩恵にあずかっています。願望や目標を持ち成功するという信念がなければ過去の科学の進歩はなかったか、何年も遅れたに違いありません。

科学の発見・発明は決して天才がある日、突然ひらめいただけでなく、何十年、何万回にもわたる失敗しても決してあきらめなかった人の上に成立しています。

また、人間が弱い動物のなかから、強い立場になれたのも深く思考できる力を身につけ活用してきたからです。

 

心に響く「思考は現実化する」の名言

「思考は現実化する」のなかには数多くの参考になる名言が書かれています。

心に響く名言は、どのような立場、環境に置かれているか、どのような課題に遭遇しているかなどによって、また読む人の性格、思考方法などで変わりますが、以下に個人的に響いた名言を記載します。【】内は個人的に補足した語です。

 

1.成功を引きつけるのは、心の力【思考・信念】である。
あなたを成功させるエネルギーは、あなたの心のなかにあるのだ。成功は成功を確信する人のもとに訪れる。
少しでも失敗を意識すれば失敗する。想像できるものは必ず実現できる。

 

2.明確な願望が成功への扉を開かせる。信念は願望実現の原動力である。信念は自分の意欲で育てることができる。

 

3.揺るぎない信念を持とう。その信念が、あなたの思考を力に変えるのだ。
信念が願望や目標と結びついたとき、あなたの望みは実現する。

 

4.繰り返し潜在意識に命令を送り込むことが、信念を自発的に開発する方法である。
潜在意識に対して常に、繰り返し、繰り返し同じ考えを命令していけば、潜在意識は次第にその考えを受け入れ、そしてそれに基づいて行動するようになるのである。

 

5.潜在意識は、あなたの願望実現、あるいは目標達成を後押しする眠れる巨人である。
積極的な思考を潜在意識に植えつければ、望むものはすべて手に入るようになる。

 

6.願望実現のため詳細な計画を立てること。そしてまだその準備ができていなくても、迷わずにすぐに行動に移ること。

 

7.三つの敵【優柔不断、疑惑、不安】を一掃せよ。

 

8.願望から金銭的な価値を生み出すためには、忍耐力は不可欠な要素である。
忍耐力の基礎となるのが「意思の力」だ。この意思の力と願望が結びついたとき、恐るべき力を持った何かが生まれる。

 

9.成功しようとする人には熱意がなければならない

 

10.失敗は形を変えた恩恵と思え。
失敗と無縁な人は誰もいない。失敗したら、失敗を分析することだ。

 

11.勝利者は断じてあきらめない。あきらめる者に勝利はない。

 

12.批判を恐れることは成功を恐れることだ

 

潜在意識の重要性

「思考は現実化する」では、潜在意識について上記以外にも以下のように多く書かれています。本書は、潜在意識の重要性を述べている書籍でもあります。

 

・願望が実現したイメージを潜在意識に流し込む、願望実現までのプロセスと結果を鮮明にイメージし続けると、自然に望ましい行動を起こすようになる。
そして、いつの間にか願望は現実に手に入る。

・潜在意識は肯定的な思考と否定的な思考を区別できない(プラスイメージを持つことが重要)。

・1日に2回、起床直後と就寝前に願望を実現したものと考え、そう自分に信じ込ませることが大切である。
そうすることであなたは、絶対的な信念を潜在意識に注入したことになる。

・感情のこもっていない言葉では、潜在意識に影響を与えることはできない。潜在意識は感情を込めた自己説得にしか従わない性質を持っている。

・潜在意識にひらめいたことは、直ちに実行せよ。機を逸すると命取りになる。

・潜在意識は、眠っていようと起きていようと、常に働き続けている。

・潜在意識は、信念のような強い感情と結びついた目標や願望については、とりわけ鋭敏にこれに反応するという特徴を持っている。
したがって、強い感情と結びつかないものは、潜在意識は受け入れようとしない。

・潜在意識を完全にコントロールすることはできない。
ただ、実現させたいと思う計画、願望、目的などを潜在意識に委ねることはできる。

・潜在意識は、努力に関係なく思いのままに働く。

 

本当に思ったことは実現する!

「思考は現実化する」に書かれていることを実行すれば願望は実現して成功できるのでしょうか? 多くの人が気になる点です。

 

この書籍が発行されて80年以上経過して、今なお売れ続けていることは何らかの効果があることを客観的に示しています。
また書籍の内容が、500名以上の成功者やこれから成功する人たちへのインタビューによって書かれています。

さらに数多くの現代の有名な経営者、ビジネスマンが現実にこの書籍の内容を活用して、大きな成果をあげています。

成功への近道となる方法論として活用できることは間違いありません。

 

また、歌手で作家でもある篠塚澄子さんが著書「幸せへのパスポート」のなかで、「Be Do Haveの法則」を提唱しています。

「Be Do Haveの法則」とは、Be(願望)がまずあって、Do(行動)をした結果がHave(結果)になるという法則です。「Be Do Haveの法則」に従えば、願望を実現できるという法則です。

しかし、私たちは通常、Have(学歴が高ければ、時間があれば、たくさんのお金などがあれば)、Do(いろいろなことができて)、結果としてBe(幸せになれる)と考えます。

これは極論すれば、宝くじが当たれば幸せになれると望むようなもので他力本願では望むことを実現させることは困難です。

この法則は、「願望の設定は、あらゆるものの達成の出発点」とする「思考は現実化する」の考えと同じです。

 

まず、願望(目的)を明確にし、強く持ち、それを潜在意識に刻み込み、「思考は現実化する」を参考に行動すれば、夢や願望を実現できて必ずや成功できるでしょう。

人生を好転させる潜在意識の活用法

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