2017年に売れに売れた本
「サピエンス全史」
イスラエルの歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリ氏が書いた本ですが、ビル・ゲイツ、マーク・ザッカーバーグ、オバマ元大統領も推奨していて世界的な大ベストセラーになり、日本でも上下巻合わせて600ページ、4000円という大作にも関わらず、各種ランキングの上位に入りました。
アフリカで暮らしていた、どちらかというと人科の中では弱者であったホモ・サピエンスがなぜ食物連鎖の頂点に立ち、文明を創り、地球を支配するまでに至ったのか?というのがテーマで著者のハラリ氏は「フィクションを信じる力」に答えがあるとしています。
伝説、神話、神々、宗教、国家、法律、会社、etc
サピエンス以外の生き物には全く不可能な空前絶後の能力が7万年前の遺伝子の突然変異による認知革命によって備わったのです。
サピエンスは他の動物と違いフィクションや仮説をイメージし、それを複雑な言語を使って共有し、社会集団を構成する人数を増やして来たのでした。
その結果、組織で他の生き物や最後のライバルであるネアンデルタール人に勝ったのです。
脳の大きさや体の強靭さはネアンデルタール人の方が上回っていたので、1対1では負けていたはずです。
認知革命によって手に入れた想像力に加え、言語を使えるようになり、事実だけでなく、願望や現実になっていないイメージまで他人や集団、そして自分自身への潜在意識にも伝達できるようになった事が人類の急速な発展の原動力になった事は間違いありません。
認知革命以前は、存在する物や事の情報共有しか出来ず、潜在意識も身の危険を回避する事のみに使用されていたと思われます。それが、サピエンスによってフィクションや願望が想い、語られ、イメージが多くの人に共有され、潜在意識へと透徹し、あらゆる不可能が可能へと実現して来ました。
たった7万年前の原始の草原から、AIが主導する世の中へと
「サピエンス全史」は、願望を叶えるには、まず想い、信じきる事というのが、歴史的事実として証明された論文と言っても良いのではないでしょうか?
そのスケールで言えば、ちまたで「願望が実現しない」とか「目標が達成できない」との声が聞こえるのは、想いが足りないのではないかと思えてきます。
サピエンスの末裔として、しっかりと願望を描き、潜在意識の力を活用して実現させていこうではありませんか 。