vol.62悪事・不正・不誠実と潜在意識【人生を好転させる潜在意識の活用法】

オレオレ詐欺(振り込め詐欺)などの特殊詐欺事件は、テレビ、新聞などで再三再四にわたって注意を呼びかけていますが、手口が巧妙化して思うような効果があがっていません。

また、さまざまな投資詐欺、あるいは会社のお金を横領、背任する事件も度々報道されます。なかには、最近話題の日産自動車のように最高権力者が多額な給与収入を得ていながら、自ら不正な会計処理をさせて私腹を肥やしている容疑で逮捕されるという信じられない事件も起きています。

また、法に触れるような違法な手段までいかなくても、人をちょっと欺いて少しばかりの利益を得ている人は、身の回りにたくさんいるのではないでしょうか。

日本には、自分の悪い行いが元になって、結果として自分自身が苦しむ意味の「因果応報」「自業自得」「身から出たサビ」などの4字熟語・ことわざがたくさんあります。
法律に触れた詐欺などの不正をすれば法律で罰せられ、罰金や不自由な生活を強いられる刑期をまっとうしなければならなくなります。

また、社会的な地位や名誉を失い、詐欺や不正によって得た利益以上のものを失います。詐欺や不正を働けば、最初はよくても結局は最悪の結末を迎えます。

しかし、刑事・民事事件にならないようなささいな不正・悪事については、「因果応報」「自業自得」って本当にあるのか疑問に思っている人も多いと思います。

また、潜在意識を活用すると、夢や願望を実現できますが、不正なことで警察をだませるようにと潜在意識を活用して実現させ、幸せになれるのでしょうか?

そのようなことは決してありません。「因果応報」や「自業自得」と潜在意識による幸せの実現との関係について解説します。

 

■因果応報・自業自得はある?

多くの人が、天罰は必ず下ると思っている一方で、「因果応報」「自業自得」なんてないのではと思っているのではないでしょうか。例えば、いじめは、場合によっては相手を自殺しか選択できないようなひどい状況に追い込むことも多く社会的に大きな問題になっています。

では、いじめをした者は、将来必ずいじめを受けるのでしょうか? あるいは、逆にいじめを受けた者は、過去にいじめをしたことがあるのでしょうか? 必ずしも因果関係があるとは思えません。

しかし、「因果応報」の「因果」とは「原因」と「結果」ですが、この「因果」は必ずあります。「いじめをしたという結果に対して、いじめをするに至った原因」と「いじめを受けたという結果と、いじめを受けるに至った原因」です。このように物事には、必ず原因と結果があります。原因なくして結果は生じません。

そのため、通常は起こりえませんが、いじめをした者とされた者でまったく同じ条件が逆転すれば、「因果」に基づいた「応報」が必ず起こります。

なお、誤解のないようにしていただきたいのは、いじめを受ける者に原因があるからといって、いじめを受けるのはいじめを受ける者に原因があるから責任がある、あるいは当然であるいう意味ではありません。

いじめをする者が、一方的、かつ理不尽に何か気にいらないことを、いじめを受ける者に感じたことが原因になっているという意味です。いじめの多くは、こうして一方的に起きています。

また、「応報」は、直接的にしたことが反対になって起こるわけではありません。法に触れる不正によって得たお金は、法律で罰金刑を受けたり不正に得たお金を返却する義務を負わされますが、刑務所生活を強いられたり、社会的な地位を失ったり別の形でも報いを受けます。

 

■善行は小さくても幸せを招き、不正・悪事は不幸しか招かない

「因果応報」が必ずしもあるといえない理由の1つに、小さな善行をいくらしても必ずしもよい結果が訪れないという実体験があると思われます。しかし、善行の積み重ねは決して無駄ではありません。

樹齢数千年をこす巨木も、あるいは雨だれが石をうがつのも最初の1つのタネや雨だれがきっかけで、そしてそれが少しずつ継続していって大きな成果、不可能と思われるようなことが実現します。

ほんの少しの笑顔、挨拶、優しい言葉、親切、思いやりなど一つひとつは、取るに足らないささいなことであっても、積もり積もれば人生を大きく飛躍させる可能性につながります。

特に、顕在意識による打算を考えたような行為だと裏にある思惑を見破られて効果が薄れますが、心の底の潜在意識から生まれる善行は、必ず大きな結果として戻ってきて幸せになれます。それは、小さな善行が広い人の「縁」を築き上げるからです。残念ながら、人間は1人では生きていけません。

「縁」の輪が大きければ大きいほど、よい結果が舞い込みます。逆に、不正や悪意のある行為は、いくら打算がなくても多くの人が嫌悪します。

一時的な仲間ができても長続きもしなければ、大きな輪にもなりません。その結果、法律などの裁きを受けなくても長い人生で考えると決して幸せになれません。潜在意識による善行を長く積み上げることだけが、よい結果を必ず生み出して幸せになれます。

 

人生を好転させる潜在意識の活用法

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