vol.63「DA PUMP」の再ブレークとISSAの潜在意識【人生を好転させる潜在意識の活用法】

今、ダンスボーカルユニット「DA PUMP」は、「U.S.A.」が大ヒットし、そのミュージックビデオの再生回数は1.2億回(2018年12月1日現在)にも達しています。また、2018年のNHK紅白歌合戦にも実に16年ぶりとなる6回目の出場が決定、見事に再ブレークを果たしました。

「DA PUMP」は、1997年にデビューした翌年の1998年にNHK紅白歌合戦に初出場、それ以降5年連続で出場するなど高い人気を誇るグループでしたが、5回目の出場であった2002年以降は出場から遠ざかっていました。メンバーの不祥事、脱退などでメンバーはリーダーのISSA(本名:邊土名一茶)を除くと全員が入れ替わります。

また、ISSA自身も数多くの女優や歌手などと交際してテレビや週刊誌の話題になったり、全治6カ月の右大腿骨と骨盤を骨折するケガやスキャンダルを起こしたりしてグループ活動は低迷し、活動は一時休止状態にまで追い込まれています。

通常、移り変わりの激しい芸能界では、再ブレークを果たすのは極めて困難ですが、16年間の大きな紆余曲折を経て見事に復活できた理由には、最初からのメンバーが抜けて1人になっても「DA PUMP」としての活動を諦めなかったリーダーISSAの復活に対する強い思い(潜在意識)があったからでしょう。
そこで、ISSAの復活にかけた思いとそれを実現させた潜在意識について考えてみたいと思います。

 

■「DA PUMP」のスタートから全盛期と活動休止状態まで

「DA PUMP」は1997年にISSAを含む沖縄出身の4人組でデビュー。リーダーでメインボーカルのISSAの歌唱力と切れのいい高いレベルのダンスでデビュー直後から人気を得て、翌1998年には、NHK紅白歌合戦に初出場。

その後、5年連続出場するなど一流アーティストに成長。しかし、2005年2月にメンバーの1人が飲酒運転で交通事故を起こして逮捕され、謹慎するもその後脱退。2008年7月には、ISSAがコンサートのリハーサル中に骨折事故を起こし、コンサートの中止や新曲のリリースも途絶えて一時活動中止に至ります。

さらに、2008年12月にもう1人のメンバーも脱退。2009年に入ってダンサー7人を迎え入れ、9人組として活動を再開しますが、その年の年末に最初のメンバーで残っていた1人も脱退し、最初のメンバーで残ったのはISSAのみとなります。しばらく8人で活動を継続するもののグループの活動やグループとしてはメディアへの露出は減少(なお、2014年に新しく加入したメンバーの1人も脱退、現在のグループは7人体制)。

また、リーダーのISSAが、女優と婚約中にもかかわらず、当時AKB48メンバーであった女性とお泊まりデートを週刊文春にスクープされます。この件で相手はAKB48の活動を辞退、「DA PUMP」も約1年間にわたって活動を自粛します。

このような経過があると、ISSAとしては最初の「DA PUMP」のメンバーが自分以外は全員が抜けて、加えて自身のケガやスキャンダルがあって、メディアへの露出も減ると、デビューから挫折をすることなく成功した体験しかないため、グループ活動・芸能活動への意欲が一般的に大きく落ちこむと思われます。
ISSAが、諦めずに活動を続けて再ブレークに至った理由を考えます。

 

■「DA PUMP」の再ブレークした理由

再ブレークの理由をISSAの語録から考えてみます。たくさんのためになる言葉がありますが、そのなかからいくつかを紹介します。

・やらされているんじゃなくて、自分たちの意志でやっていると思えることって、すごく大事なんですよ。そういうものがあると強いですね。ハードルが高いことでも自分で決めたことだったら絶対やってやるって思えるし、何より楽しい。

・僕は売れなくなり、人が離れていくこともありましたが、純粋にパフォーマンスができる環境だけを求めてきました。

・どんな形であれ自分にとって一度きりの人生なので、変に「あの頃はよかった」みたいに振り返ることはないです。

・いろんな経験を積んでいけば、そのうち自分に何が向いているか、本当は何がしたいかっていうことも見えてくる。

「DA PUMP」は、再ブレークする前に全国各地のスーパーマーケットのイオンでライブ活動をしています。ISSAの言葉からは、落ちぶれてのドサ回りのスーパーマーケットでないと営業活動できないからという気持ちでやっていないことがうかがえます。
最高のパフォーマンスを見せることに徹しているからこそ、スーパーマーケットのショッピングモールでの活動が実を結んで3年半ぶりになる新曲「U.S.A.」でのブレークにつながったのです。

これらの言葉からISSAの「DA PUMP」というグループに対する強い愛着、自分を信じて進む意志の強さがうかがえます。それがあったからこそ活動が中断するなどの低迷期も前向きに乗り越えてこられたのです。

そして、これらのことは顕在意識でいくらやろうと思っても思いが小さいので、好調なときは可能ですが、いったん不調になると継続できません。ISSAを中心とした「DA PUMP」の再ブレークの裏には潜在意識が強く影響したといえます。

人生を好転させる潜在意識の活用法

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