vol.47 平成の怪物・松坂大輔選手と潜在意識 【人生を好転させる潜在意識の活用法】

プロ野球の松坂大輔選手は紹介する必要もないほどに有名なスポーツ選手です。

日本プロ野球とアメリカのメジャーリーグでの活躍は多くの野球ファンを魅了し続けてきました。

しかし、近年は度重なるケガに加え年齢的な衰えも加わって球団から戦力外通告を受けながらも、現役続行にこだわり勝利を目指して努力を継続。

その努力のかいもあって、2018年に日本では実に12年ぶり、アメリカでの勝利からも4年ぶりにようやく勝ち星をあげます。

天才、平成の怪物といわれた松坂選手の経歴や挫折を追いながら勝利を求め続けた強い気持ちと潜在意識の関係について紹介します。

 

■松坂選手の栄光の挫折と復活の履歴

松坂選手は、小さい頃から注目され、横浜高校に進学してからはエースとして1998年の春と夏の全国高校野球選手権で連続優勝。

平成の怪物と呼ばれたことは20代後半以降の日本人で知らない人はいないほどです。

その後、日本プロ野球の西武ライオンズに入団し、輝かしい球歴を残した後にメジャーリーグに挑戦。野球の本場アメリカでも大活躍したことはよく知られています。

しかし、ケガや年齢よる衰えもあって、8年間在籍したアメリカ大リーグから戦力外通告を受け退団。野球への情熱を捨てない松坂選手は、日本のプロ野球球に復帰、ソフトバンクに入団。

日本プロ野球での勝利を目指しますが、ソフトバンクに在籍の3年間で1勝もできなかったことから球団は2017年にコーチ契約を結んで現役への復帰を目指すことをすすめます。

これに対し、松坂選手は感謝しながらも拒否。あくまでも現役1本での続行にこだわり同球団を退団。新天地を探すことを決め、最終的に2018年に中日ドラゴンズに入団し現役選手として再出発を図ります。

その結果、2018年に中日ドラゴンズで、日本での勝利としては12年ぶり、アメリカでの最後の勝利からも4年ぶりという奇跡の復活を果たします。

さらに、挫折から見事に復活し4勝をあげるまで努力に対する称賛、および今後のさらなる活躍への期待を込めて松坂選手がプロ野球オールスター戦に投手としてファン投票で1位に選ばれたことは、まだ記憶に新しいできごとです。

なお、松坂選手の2017年までの日本プロ野球とアメリカのメジャーリーグでの成績と2018年復活後の8月中旬までの記録は以下のとおりです。

今後の活躍が期待されます。200勝して名球会入りも今後の活躍次第では決して不可能ではないでしょう。

 

・日本プロ野球
108勝60敗 防御率2.93

・アメリカメジャーリーグ
50勝43敗   防御率4.45

・日本プロ野球(2018年)
4勝3敗  防御率2.55

・通算 168勝106敗   防御率3.48

 

■復活前の松坂選手の厳しい現実

2018年に中日ドラゴンズに入団するまでの経過をみると、入団できる球団を探すことすら難しいと思われ、仮に入団できても2018年に復活できる可能性はほとんど考えられないほどに厳しい状況でした。

松坂選手は、2015年に8年ぶりに日本プロ野球に復帰しますが、右肩痛に悩まされ、2017年までの3年間で1軍での登板は1試合1イニングのみ。

その試合でのピッチングもヒット3本を打たれ、失点5点(自責点2点)を計上、結果を残せていません。

球団が提示したコーチの契約をして現役続行を目指すプランは極めて異例の温情ある提案でしたが、コーチとして契約をすると登録選手から外れ、実質的に現役選手にならなくなるためあくまで現役選手であることを希望し退団を決意します。

3年間の実績からみて戦力外通告を受けて当然の実績であるところに現役続行の可能性を残して契約を続けられる提案を受ければ、普通の選手であれば誰もがそれを受けると思われます。

それをあえて望まずに先の見えない、厳しい状況が見込まれる現役の続行を望んだ松坂選手の気持ちの持ち方は、私たちに強烈なメッセージを与えます。

私たちは、とかく安易な妥協をして楽な選択をしがちな生き方をします。松坂選手の生き方、選択は現役選手としての活躍から受ける感動よりも、より強い感動を与えます。

 

■松坂選手が厳しい状況でも現役選手を目指す理由と潜在意識

松坂選手の気持ちを知らないと「最後の悪あがき、現役にこだわるわがまま」とみえなくもありません。

松坂選手は高校入学の頃は才能がありすぎて練習をしなくても実力が抜きん出ていたためと思われますが、練習嫌いであったといわれています。

その松坂選手が、故障箇所のリハビリや復活を目指すための投球練習に打ち込むのは、松坂選手の潜在意識に見えている「復活という夢が実現できる」という確信があるからと推測できます。

なぜなら松坂選手は、「夢は見ることはできても、それだけではかなわない。だから、夢を見るのではなく見る時間があるなら目標を立てて、それに向かって努力する」といい、「メジャーリーガーになりたいと思ったことは一度もない。

なりたいではなくて、なるのだと思い、何が足りないのか、何をすればいいのか、そう考えてずっとやってきた」という趣旨のことをいろいろな場面で述べています。

夢を潜在意識に強く持ち、夢だけを持っても何も実現しないから、実現できることを確信して努力をした結果が、今までの松坂選手を作っています。

挫折後の復活も夢を捨てずに努力すれば思いはかなうと信じられるからこそ、安易な妥協をしないで自らを厳しい状況に追い込んでも気持ちがぶれないと推測できます。

2018年に見事に復活し、すでに4勝をあげた松坂選手。松坂選手がユニフォームを脱ぐ決断をしたときは、完璧なまでに自分自身がやれることをやりきったときでしょう。

人生を悔いなく終わらせるには、どんなに厳しい状況にあっても強い夢を確信として潜在意識に持って、それを実現させるための努力を怠らないことです。このことが、今回の松坂選手の復活から学べることではないでしょうか。

人生を好転させる潜在意識の活用法

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