vol.27 成田緑夢と潜在意識【人生を好転させる潜在意識の活用法】

成田緑夢選手は、平昌オリンピックに続いて開催された同パラリンピックのスノーボード男子バンクドスラロームで金メダル、男子スノーボードクロスで銅メダルを獲得した選手です。

同パラリンピックでは日本選手が大いに活躍し、金3、銀4、銅3の合計10個のメダルを獲得しました。

その数は冬季パラリンピック大会史上で3番目に多いメダル数です。
パラリンピックの感動は、メダルを獲得したという結果だけでなく障がいというハンディキャップに負けずに前向きに努力してつかみ取った感動が加わるので、オリンピックの感動とはまた異なった重みがあります。

そこで、成田緑夢選手の名言や考え方が潜在意識にどう関係して、今回の金メダル・銅メダルにつながったのかについて紹介します。

 

成田緑夢選手の才能とケガ

成田緑夢選手は、障がいを負うまではスノーボード、フリースタイルスキーの世界大会で優勝、トランポリンでも高校の全国大会で優勝しロンドンオリンピックの代表候補になるほど才能豊かな選手でした。
しかし、2013年19歳のときトランポリンで着地に失敗、左足のひざから下の感覚を失うケガを負いました。

夏と冬の両方のオリンピックに出るという目標を掲げるほどの才能があっただけに、障がいというハンディキャップは計り知れないほどの心身にダメージを与えたのではと推測できます。

 

ハンディキャップや逆境に対する人間の弱さ

人間は何らかのハンディキャップを背負うと、それを理由にマイナス思考に陥って夢や目標に向かって進むことを諦め、努力を怠るのが一般的です。

また、何らかの逆境に陥っても同様な状態になります。なぜなら、多くの人にとって努力することはつらくて、その努力を諦めれば楽になれるからです。

また、ハンディキャップや逆境を理由に何をやっても失敗するに違いないというマイナス思考は潜在意識に刻み込まれ、ポジティブな考えや行動を起こせなくします。

 

ハンディキャップや逆境に負けないアファメーション(宣言)とは

では、ハンディキャップがあっても逆境にあっても努力をして前に進み、そして夢や目標を実現するにはどうすればよいのでしょうか。

そのヒントは成田緑夢選手から学べます。そのキーワードはアファメーション(宣言)です。
アファメーションとは宣言・誓約のことです。具体的には「肯定的なことを宣言(誓約)すること」です。
例えば、「○○になりたい」や「◯◯になれば良いな」ではなく、「○○になる(する)」とポジティブで肯定的に自分自身に宣言、あるいは誓約することです。

こうして潜在意識に強く語り続けると、顕在意識によって嫌な努力を避けて楽になろうとする考えよりも、宣言や誓約をしたことをやりきろうとする意識が勝って、夢や目標達成に向かって努力を続けられます。

 

成田緑夢選手のアファメーション

何事にも積極的で行動力のあった成田緑夢選手ですが、ただがむしゃらに行動するだけではなくアファメーションとして次のことを具体的に実行しています。

それは、自分自身に対して「目標に対する期日」と「目標達成ができなかったときのペナルティ(丸坊主)」の宣言・誓約(ただし、病気や事故で目標に対する期日が守れないとペナルティはなしという条件の設定付き)です。

そして、成田緑夢選手は「目の前の一歩に全力」という考えと、「不可能と思われることがあったとき、それを1万分の1に割ってみる」という名言で目標達成に向かって努力を行っています。

 

成田緑夢選手の夢・目標は金メダルではない!?

成田緑夢選手の夢・目標は直接的な金メダルではなく、それを大きくこえた「障がいを持っている人、ケガをして引退を迫られている人、および一般の人に夢や感動、希望、勇気を与えられるようなスポーツアスリートになりたい」です。

金メダルは成田緑夢選手にとっては通過点に過ぎません。

高い目標であっても、また不可能と感じたときでも、「それを1万分の1で割ったことならできる、そして目の前のそれに対して全力を尽くす」という考え方は非常に合理的です。

多くの人は、できる方法よりもできない理由を考えてギブアップします。

小さいことでも良いからできることを考えてそれを実行し、それを積み上げると夢・目標は実現に限りなく近づきます。

人生を好転させる潜在意識の活用法

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