vol.42 乾選手と日本チームの信頼と潜在意識【人生を好転させる潜在意識の活用法】

FIFAワールドカップロシア大会で見事決勝トーナメントへの進出を果たした日本チームは、FIFAランキング3位で優勝候補の1つにあげられていた強敵のベルギーをもう一歩で勝てるところまで追い詰めるという好勝負を演じました。

1次リーグ突破すら危ぶまれていたチームが、原口選手の先制ゴール、乾選手が2点目のゴールを決めて途中まで2対0とリード、史上初のベスト8を手繰り寄せたかに見えましたが2対3で惜敗。

この2対0のスコアは、サッカーでは勝つ確率が98.3%というデータ(イギリスサッカー1部リーグの4,144試合の分析結果)があるほど勝利を確信できるスコアです。

 

ここまで活躍できたというプラス面と98%の確率で勝てる試合を負けたというマイナス面は今後分析されて今後に生かされますが、ここではワールドカップ出場すら危ぶまれた乾選手と潜在意識にスポットをあてて日本チームと乾選手の素晴らしい結果について解説します。

 

日本チーム6ゴール中の2ゴールをあげた乾選手

日本チームは今大会5選手で6ゴールをあげましたが、2ゴールしたのは乾選手のみ。

そのうちのベルギー戦でのゴールは、ロシア大会の予選リーグ全試合と本戦の準々決勝8試合を含めた全ゴールのなかからイタリアのサッカー誌が最も美しい10ゴールとして選んだ1つにあげられました。

また、イタリア紙は乾選手をロシア大会全選手のなかから選ぶベストイレブンの候補選手にあげています。

大活躍をして世界に認められた乾選手ですが、ロシア大会直前の5月、所属チームでの練習中に医師から手術をすすめられるほどのケガをします。

そのとき相談を受けた西野監督は手術をしない治療法を探してすすめることで乾選手のロシア大会出場の可能性を残す選択肢をすすめます。

しかし、実戦には出場できず代表選手に選ばれるかは微妙な状態でした。微妙な状態のなか、直前のパラグアイとの練習試合で2ゴールをあげる活躍もあって無事代表選手に選ばれます。

乾選手は今大会で選ばれた選手のなかでは最も西野監督の信頼に応えたいと思った1人であったといえるでしょう。

 

乾選手と日本チームの活躍は信頼と潜在意識

なぜ、乾選手や日本チームは大活躍できたのでしょうか?

そのキーワードは信頼と潜在意識です。高校野球などで弱小チームとされたチームが快進撃をして優勝することがあります。

実力差をこえて「勝つ」チームの理由の研究によると、そこには監督と選手の間に厚い信頼関係が一般的にあることが分かっています。

そのため今回の乾選手や日本チームが予想以上に活躍できた1つ目のキーワードは信頼です。信頼されればやる気が出る、やる気が出れば持っている力を100%以上発揮できる、結果として良い成績が出るので信頼度とやる気度がさらにアップするという好循環が生まれます。

特に個人競技ではないチーム競技では、信頼関係の有無やその強さの差は大きな差となって奇跡の快進撃や番狂わせが起きます。

そして、選手が100%以上の能力を発揮できたのは選手個々の潜在意識です。

このことは、サッカーのブラジル代表でアルゼンチンのメッシ、ポルトガルのロナウドに並ぶフォワードのネイマール選手のプレー中の脳の働きを調べた結果から分かります。

独立行政法人・情報通信研究機構がネイマール選手のドリブルなどの基本プレーに対する脳の活動を調べた結果、その活動する脳の範囲は、アマチュア選手の1割以下ということが分かりました。

プロの選手(2部リーグ)と比べても半分から1割程度しか働かなくてもドリブルなどの動作ができるのです。

このことはどのような意味を持つのでしょうか?

脳は別のことを考える余裕が十分にあるので、得点を入れるには自分でシュートを打つのか、味方選手の誰にどのようなパスを出せばより得点の確率がアップするかなどを的確に判断できるようになることを意味します。

香川選手は、上記の科学的な分析の結果を自身のプレーから感覚として次のように述べています。

「変なことを考えたり、良いプレーをしようという意識が強すぎるときは絶対にいいプレーができない。ただ無心でプレーをしているときは、結果的によいプレーができているなって感じる」

超一流の選手でなくてもさまざまなプレーを練習するとともに、そのプレーが成功したイメージを潜在意識に植え付けることで、意識しなくてもできるようになります。

また、サッカーに限らず社会生活の大事な局面で、持っている力を100%発揮させられるのは潜在意識の力によります。

100%以上の力を出させるのはチームであればリーダーやチーム仲間との信頼関係です。

個人競技であっても同様に自分に対する強い信頼を潜在意識に持つことで個人プレーでもよい結果を出せます。

 

人生を好転させる潜在意識の活用法

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