小平奈緒選手の平昌オリンピックでのスピードスケート500メートル金メダルは、フィギュアスケートの羽生結弦選手の金メダルと同等の感動を多くの人に与えました。
さらに小平選手には金メダルの感動にも劣らない、むしろそれ以上の感動を日本人のみならず全世界の人々に与えました。
それはライバル選手の健闘をたたえて、そしていたわって肩を抱いた印象的なシーンです。
小平選手は、厳しい勝負の世界に生きるトップ選手としては控えめで優しすぎる心の持ち主です。
勝負の世界では選手は、何としてでも勝ちたいと強く思うのが一般的です。
しかし小平選手には、肩を抱くシーン以外にも次のレースに出走する韓国のライバル選手が集中できずに不利にならないように興奮する日本人の観客に静かにするようにそれとなく促すこともしています。
スポーツ選手としては優しすぎる小平選手からの発言からは、潜在意識に強く刻み込んだ思いを実現させるためのヒントになる数多くの名言がありますので紹介したいと思います。
■潜在意識の理解と活用に参考になる小平選手の6つの名言
(1)与えられるものは有限、求めるものは無限
(2)上には上がいる。先には先がある。と思えば何が足りないか何が強みなのか冷静に判断できる
(3)今を過ぎたものはそれに執着していては積み上がるものも積み上がらない。今が過ぎ去った瞬間に次の今に向けて高めていきたい
(4)日々自分越え!
(5)そこに「ない」から、手に入れるための手段や方法、時間をつくる。そういう環境に身を置いていること自体が創造の一部
(6)私にとって勇気とは覚悟すること
■小平選手の名言にみる特徴
小平選手の名言の多くは、自分に限界を感じたときに心にしみてきます。
例えば「与えられるものは有限、求めるものは無限」からは成績が上がらない、思うように望みがかなえられないときに、自分を信じて自分が満足できるまで可能性を追い求めて行かねばならないことを気づかせてくれます。
スポーツ選手は、勝ったときや理想のフォームなどを潜在意識に自己暗示をかけるイメージトレーニングをよく行っています。
しかし、思うような結果が得られないときも数多くあります。小平選手も同じような思いを持って、自らスピードスケート王国のオランダへ自分に足りないものを求めて武者修行に出かけ大きな成果をあげます。
現状で思うように行かなければ現状を変える努力(行動)が必要です。
また、「上には上がいる。先には先がある」や「今が過ぎ去った瞬間に次の今に向けて高めていきたい」、および「手に入れるための手段や方法、時間をつくる」からは、あらゆる結果に満足せず、あるいは失望もせずに、常にもう一段階上を目指す強い意志と行動力が感じられます。
思いが実現できないときはさらなる努力(行動)をしなければならないということです。
■小平選手の名言「勇気とは覚悟すること」の大切な意味
潜在意識との関係から、多くの名言のなかでも特に印象的なのは「勇気とは覚悟すること」ではないかと思います。
なぜなら、潜在意識に実現したいことを強く植え付ければ思いはかなうと言われていますが、思いを実現できなかった人も多くいるからです。
そして、思いを実現できなかった理由に「勇気ある覚悟」の不足があるからです。
1.思いを実現させる6つの条件
ナポレオン・ヒルの有名な著書「思考は実現化する」には、簡単に言えば「思い込んだことは実現できる」ということが書かれています。
しかし、単に思うだけではダメです。
ナポレオン・ヒルは以下の6条件が必要と言っています。
(1)実現したいことを具体的にはっきりさせる
(2)実現のために何を犠牲にするか代償を決める
(3)実現させる最終期日を定める
(4)実現のための詳細な計画を立て、すぐに行動に移す
(5)これらを紙に書く(潜在意識に植え付ける)
(6)実現したと考え、実現できることを自分に信じ込ませる
2.「思考は実現化する」を実行しても失敗する理由
これを信じて同じようにしたけれど思いを実現させられなかった人は、結論から言うと、「思い込めば実現できる」と信じても、「本当に実現できると思い込めず、また実現できるまでの行動を起こす覚悟ができていなかった」からではないでしょうか。
■思いの実現には勇気(覚悟)が必要
では、なぜ「本当に実現できると思い込めず、また実現できるまでの行動を起こす覚悟ができない」のでしょうか。
その理由として、小平選手の名言からその行動を起こすには「勇気(覚悟)」が足りないのではと気づかせられます。
血のにじむような努力を伴う行動は、生半可な勇気(覚悟)ではできません。
そのため揺るぎない勇気(覚悟)がない人は途中で逃避し、思いを実現できない結果で終わります。
小平選手のように能力があったとしてもオリンピックで金メダルを取ることは簡単なことではありません。
小平選手をもってしても金メダルを取ると強く決意するには相当な勇気(覚悟)が必要であったと考えられます。
自分自身に対しては、勇気がなくても覚悟はできやすいですが、コーチや支援者などの関係者に覚悟を述べるには自分に忠実で正直な人には勇気(覚悟)が必要です。
勇気を出すには自分に対する厳しい覚悟が必要であることを小平選手の「勇気とは覚悟すること」から分かります。
また、揺るぎない勇気(覚悟)は、やり遂げられるという確信がないと生まれてきません。
確信を求めて常に自らの限界の打破を求めて努力しようとしていることが多くの名言から見えてきます。
■まとめ|思いの実現には確信と勇気(覚悟)が必要
オリンピックで金メダルを取るには能力に加えて大変な努力(行動)が必要です。
私たちが実現させたいという思いも、小平選手のように常に自分を高めるための努力をしながら、思いを実現できる確信を持つまで努力(行動)し、最後に諦めない勇気(覚悟)を持てば実現できるでしょう。