vol.113 社会・組織を生き抜き一流になれる「礼儀正しさ」と潜在意識【人生を好転させる潜在意識の活用法】

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vol.113 社会・組織を生き抜き一流になれる「礼儀正しさ」と潜在意識【人生を好転させる潜在意識の活用法】

今、「think CIVILITY(著者クリスティーン・ポラス)」という書籍がベストセラーとなっています。副題には『「礼儀正しさ」こそ最強の生存戦略である」と書かれています。

また、「一流のエリートほど、なぜ不機嫌にならないか?」とも記載され、不機嫌にならなければ一流のエリートになる可能性を示唆している書籍です。

「civility」とは「礼節(礼儀正しさ)、丁重」という意味ですから、原題は日本語では「礼儀正しさを考える」となるでしょう。

 

一般的には日本人ほど礼儀正しく親切な国民はいないと考えられています。親切は相手のことを思いやる心から生まれるので見せかけの礼儀正しさではなく真の礼儀正しい行動を生み出します。

その礼儀正しさについて、自己主張の強い(裏を返すと無礼になることをあまり顧みない)アメリカ人である著者が研究した結果を書籍にしていることに少し驚きを感じます。

また、それと同時に私たち日本人の多くが、礼儀正しさが生み出す大きな効果についてあまり気がついていなかったのかと思わされます。

書籍の内容に沿って「礼儀正しさ=礼節」があれば複雑な社会・組織を生き抜けるのか、また一流のエリートになれるのかを解説し、礼節を養うためには潜在意識の活用が必要なことについて紹介します。

 

■無礼な人が周囲に与える5つの悪影響

 

書籍では、礼儀正しさがない人(=無礼な人)が与える悪影響について大学などで研究された報告を元に何となくという曖昧な感覚ではなく数字を用いて示しています。著者は、無礼な人が周囲に与える5つの悪影響として「健康被害」「会社のパフォーマンスを低下」「思考力・想像力を低下」「認知能力を低下」「攻撃的な性格を醸成」をあげています。

そして、例えば、周囲の人の死亡リスクを2.4倍に高める、組織への忠誠心が低下する人が78%に達するなどそれぞれについて具体的な数字を示しています。

 

このことは誰でも常識で理解できます。傍若無人な人が周囲にいるとストレスがたまり、ひどければうつ病を発症する可能性があります。

また、会社組織で上司がそのような人物であれば仕事をポジティブにやろうと思えなくなるので組織のパフォーマンスが低下することは明らかです。あたかも腐ったみかんが周囲のみかんを腐らせていくのに似ています。

腐ったみかんは腐ることを促進させるガスを強く放出し、またカビが生えたみかんはカビの胞子を周囲にばらまくため、周囲のみかんは次々に腐り、カビが生えますが同じことが組織内に起こります。

 

しかし、そのような人物を憎悪することはあっても、その影響はどの程度か、また逆に無礼な人物がいなければ、どのように事態が好転するのか、そして自分が無礼でなく礼儀正しければどのようなメリットが生じるかについては無関心であったのではないでしょうか。

 

■礼儀正しい人が得られる4つのメリット

 

無礼ではなく相手を思いやれる礼節のある人は、4つのメリットがあると著者は述べています。4つとは「仕事を得やすい」「幅広い人脈が築ける」「出世の可能性がアップ」「周囲の人のパフォーマンスをアップ」です。

そして、そういう人への評価は2倍にアップし、周囲の人を56%ハッピーにさせて、集中力・生産性が92%アップする研究報告があることなどを紹介しています。これらも実感として分かることです。

 

■礼儀正しくある原則と礼儀正しさを身につける方法と潜在意識

 

著者は、礼儀正しくなり、礼儀正しくするための3原則は「笑顔」「相手を尊重」「人の話に耳を傾ける」の3つをあげています。

また、礼儀正しさを身につける方法として、「他の人からフィードバックをもらう」「日記を付けて振り返る」「自分自身の状態を整える」の3つをあげています。

 

礼儀正しさと笑顔は直接関係がないように思えますが、無邪気な笑顔を振りまく子どもに誰も悪い印象を持たないように笑顔でいることは

礼儀正しい人であるため、そして周囲に良い影響を与えるために必要な条件です。礼儀正しさは相手を尊重しない限り生まれてきません。

いくら礼儀正しくしても相手を尊重していなければ、慇懃無礼であり、偽りの礼儀正しさであることもいつか相手に分かってしまいます。

 

著者が提案する礼儀正しさを身につける3つの方法は、いずれも必要かもしれませんが、医療で言えば対症療法で根本的に礼儀正しい人間になれるようになるには難しいように思えます。

礼儀正しさや無礼は持って生まれた性格や育った環境が大きく影響するために簡単には直せません。

それは、無礼な対応されれば100%の人が怒りを感じますが、逆に自分が無礼な態度を取っている可能性に気づいている人は決して多くないことで分かります。

 

以前本メルマガでも取り上げたプロゴルファーの渋野日向子選手の笑顔は多くの人を一瞬に虜にしましたが、彼女の笑顔は笑顔でいようして笑顔を作っているのはなく心からの笑顔=子どもの笑顔と同じです。

そのため多くの人が彼女の笑顔に魅力を感じています。その笑顔は、母親に小さい頃から強く笑顔でいるように言われ、それが潜在意識に染み込んでいるから自然な笑顔が生まれているのです。

このようにいつでも、誰に対しても、どんなときにでも礼儀正しい人間になるには潜在意識の活用が必要です。礼儀正しく行動することを潜在意識に植え付ける必要があります。対症療法を繰り返し、それを長く・強く続けて潜在意識に植え付けることを意識していけば礼儀正しい人間になれます。

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