vol.112不祥事よる謹慎後に世界ランク1位と大活躍のバドミントン桃田選手と潜在意識【人生を好転させる 潜在意識の活用法】

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vol.112不祥事よる謹慎後に世界ランク1位と大活躍のバドミントン桃田選手と潜在意識【人生を好転させる 潜在意識の活用法】

バドミントンの桃田賢斗選手は、素晴らしい活躍をしています。しかし、まだ多くの人の記憶に残っていますが、2016年4月に東京の違法カジノ店での賭博行為が発覚。無期限の試合への出場停止という重い処分を受け、また所属していた会社の男子バドミントン部は半年間の対外活動自粛、桃田選手は会社への出勤を30日間停止されました。その結果、当時世界ランキング2位で、同年に開催されるリオデジャネイロオリンピックの男子シングルスの金メダル候補であったにもかかわらず出場できなくなります。
また、無期限の出場禁止は永久追放よりは軽いといってもアスリートにとっては死刑にも相当する処分です。直前に迫ったアスリートにとっては夢に見る最高の舞台のオリンピックに出られないというショックも大きかったと思います。しかし、それ以上にアスリートとして活躍の場が無期限になくなるのは出口の見えない暗闇の状況に置かれるわけですから、自分の行動が招いた結果とはいえ、夢も希望もないという絶望を桃田選手に与えたのではないかと思います。

しかし、厳しい処分から約1年後の2017年5月に処分が解除されます。そして試合に復帰後、2018年にはバドミントン世界選手権で日本人男子初の優勝、さらに世界ランキングも1位になり、東京オリンピックの有力な金メダル候補選手の1人として活躍しています。桃田選手が、早く復帰できた理由や1年間のブランクを感じさせない活躍の裏には潜在意識が大きく関係していたことについて紹介します。

■桃田選手を一回り大きく成長させた無期限出場停止処分

桃田選手は、小学6年生でバドミントンの全国小学生選手権シングルスで優勝。中学生になると3年生で全国中学校バドミントン大会で優勝。史上初めて男子選手として中学生で全日本総合選手権の予選に出場するなど小さいときから優れた才能を発揮していました。高校を卒業して社会人になってからも数々の国際大会で活躍し、2016年4月7日には世界ランキングで自己最高の2位となります。
しかし、皮肉なことにこの日に違法カジノ店での賭博行為が発覚します。このとき桃田選手は21歳と若く自身の行動が周囲や社会に与える影響に関する認識が弱く、甘かったのではないかと推測されます。それを示しているのは、桃田選手が「勝負の世界で生きている以上、ギャンブルというものに興味があり、抜けられない自分がいた」と釈明しているからです。

おそらく桃田選手は、21歳までは才能が豊かでバドミントンに関しては挫折を知らないで過ごして来たのではと思います。そのような選手は、挫折を味わうと意外にひ弱で立ち直れないことが多くあります。しかし、幸いに挫折がバドミントンのプレーではなく自身の軽率な行動であったからでしょうか。桃田選手は、処分やニュースで報道されることで社会的な制裁も受けて、反省の日々を過ごしながらも、決してバドミントンを辞めることは考えなかったといいます。
会社への出勤停止処分が5月末にあけるとすぐに練習を開始し、試合に出場できなくてもまじめに練習に取り組んでいたとチーム関係者が証言しています。同時に会社員としての業務やバドミントン部の地域貢献活動で子どもたちに講習会でバドミントンを教えることなども積極的に行います。バドミントン日本協会は、こうした勤務態度や取り組みを評価し、処分を解除します。桃田選手もあらためて謝罪したうえで「人間として成長し、もう一度トップ選手と一緒に(プレー)できるよう、感謝を忘れずに取り組んでいきたい」と再起を誓います。

桃田選手は、試合に出られない1年間で地道なトレーニングで筋力とスタミナを強化。今まで才能でシャトルを自在に操る得意なプレーに加えて力強さが加わります。3年前に戦ったライバル選手も「桃田は、3年前の全英で対戦したときとはプレースタイルが変わり、オールラウンドプレイヤーに近くなっている。技術も完全に向上していた」と進歩を認めました。挫折がなくても桃田選手が成長した可能性がありますが、心身ともここまでの成長はできなかった可能性が高かったと思われます。桃田選手が挫折を乗り越えて成長できたのは潜在意識が貢献していました。

■桃田選手の成長を可能にした潜在意識

桃田選手は小学校の2年生でバドミントンを始めます。両親にはバドミントンやその他スポーツの競技歴はありませんが、桃田選手の才能を分かると自宅に練習環境を作り小さい頃から徹底的に練習できるようにサポートしています。こうした長い年月にわたる両親のサポートによってバドミントンに愛情を持ち、そして桃田選手が敬愛するイチロー選手の「毎日の積み重ねが、一瞬の奇跡を呼ぶ」という言葉を好きと言っており、これらが潜在意識に刻みこまれています。

これらの潜在意識に加えて、桃田選手は試合への出場停止処分を受けて試合に出られない謹慎期間中、チームメートの練習相手になったり、シャトル拾いをこなしたり裏方も努めます。今までエリート選手で無縁だったサポート役を経験し、バドミントンをできるありがたさ、喜びをあらためて知ることになります。これらがあったことで「自分はやっぱりバドミントンが好きなんだと再確認することができた。だから、辞めることは一度も考えなかった」と桃田選手は述べています。
そして、それ故に才能のある選手はあまりやりたがらない地道な基礎練習をこなして筋力とスタミナを付けられたのでしょう。才能がないと困難な得意なネット前のヘアピンショットに代表される高い技術に、フィジカルの強さが加わったことから、東京オリンピックでは金メダルの期待に必ずや応えてくれることでしょう。

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