vol.24 羽生結弦と潜在意識【人生を好転させる潜在意識の活用法】
2018/05/11
2018/10/17
平昌オリンピックでは、各選手によるさまざまな熱い戦いが繰り広げられて多くの興奮と感動と涙を日本中にもたらしました。
なかでもフィギュアスケートの羽生結弦選手のオリンピック2連覇は、数ある感動を呼んだ名場面のなかでも多くの人が1位にあげています。
その理由としては、もとものとの羽生選手の人気が高いこともありますが、それだけではなくオリンピックへの出場すら難しいのではと思われるほどの大けがを直前にしたことがあげられるでしょう。
仮に出場できたとしてもけがの回復程度が万全ではない可能性や復帰の最初の試合がオリンピックというぶっつけ本番になるため金メダルの可能性が危ぶまれていました。
このような逆境にありながら金メダルを取るという有言実行を見事に果たして、金メダルを獲得したことで感動が倍加したと考えられます。
では、なぜ羽生選手は、ぶっつけ本番のオリンピックの大舞台で平常時の実力が出し切れたのでしょうか?
けがが治っていたから、あるいは羽生選手には人並み以上の身体能力と技術の高さがあったからというのは簡単です。
しかし、金メダルをとってもおかしくないほどの実力のある選手でも、4年に1度のオリンピックの大きな試合では簡単に勝てるものではありません。
多くの実力ある選手が金メダルを逃しています。今回の羽生選手は、けがで直前の練習や試合が思うようにできず、いきなりの本番の大きな舞台で臨まなくてはならなかったため実力を100%発揮することは簡単なことではありませんでした。
なぜ、羽生選手はこのような状況で金メダルをとって2連覇できたのでしょうか?
答えは、羽生選手が話した言葉の中に潜んでいます。そのキーワードは潜在意識です。羽生選手が発した言葉をいくつかあげてみます。
(1)「今はしんどいけど、待ってる先に幸せがある。ただそれを待っていた。明けない夜はない。限界を感じた事はない。ただ、やるんだ!と、やるしかないと思う」
(2)「逆境は嫌いじゃない。それを乗り越えた先にある景色は絶対にいいはずだと信じている」
(3)「僕は僕。羽生結弦以上でも、以下でもない。ありのままの自分ができることを、オリンピックでもしっかりやりたい」
(4)「自分が負ける勝つではなく、高みに立とうとしていることが大事」
(5)「具体的に自分が何をすべきか、今何をしなくてはいけないのか、諦める、諦めないの前に考える」
(6)「金メダルは誰が取ろうが、僕も取ります」
羽生選手は、けがによる痛みは金メダルをとった後の会見で2,3割しかとれていなかったことを明かしています。痛み止めの注射を打つなどをしていたとしても、違和感は残っていたと推測できます。
たとえ違和感が小さかったとしても一流選手ほど敏感に感じとるので、その影響はスケーティングのパフォーマンスに少なからず影響したと考えられます。
そのような状況のなかでも快挙を達成できたのは、羽生選手が発した言葉からわかるとおり、自分には金メダルを取れるのだという潜在意識への言葉による強い働きかけです。
特に「金メダルを取りたい」と言わずに、「金メダルを取ります」と結果をイメージして発言していることによく現れています。
言葉こそ「取ります」ですが、羽生選手の心のなかでは金メダルを取って表彰台に上がっているイメージができあがっていたと考えられます。
つまり、羽生選手は、常に潜在意識に「限界はない」「逆境の先には良い景色があると信じる」などと言葉にすることによって、自己を信じ自分の可能性を強く潜在意識に意識させています。
言葉は潜在意識を動かし、体の動きはその潜在意識に反映するため羽生選手は逆境の状況下にあっても最高の能力を発揮できたのです。
私たちは、羽生選手のような高いレベルの運動能力は発揮できません。
その羽生選手をもってしても金メダルを取ることが簡単な状況ではないとき、常にポジティブに言葉にして金メダルを取るイメージを潜在意識に働きかけることで、羽生選手は偉業達成に成功しました。
私たち一人ひとりは、それぞれに生まれてきた意味を持っており、また、個々にやりとげたい夢、使命、目的も違います。漫然とした時間を過ごすのではなく、羽生選手のようにそれぞれの夢、使命、目的に向かって結果を言葉にしてイメージしながら潜在意識に植え付けて努力を継続したら、きっとオリンピックの金メダルに相当する偉業を達成できるようになるに違いありません。
ただ、間違えないようにしなければならないのは、たとえばスポーツでは「練習はウソをつかない」といってとにかく練習することをすすめます。
しかし、「漫然とした練習は平気でウソをつく」とプロ野球のダルビッシュ有選手はTwitterで発言しています。
羽生選手も「今何をしなくてはいけないのか、諦める、諦めないの前に考える」と考えることの重要性を述べています。
夢、使命、目的に向かって努力を続けても成果が見えないなら、見えるようになるように考えて考え抜いて努力を継続しましょう。
その先に成功・偉業はあなたを待っています。
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