vol.116 関西人の漫才が面白い理由と潜在意識の関係【人生を好転させる潜在意識の活用法】 

吉本興業が主催する年末恒例の漫才コンクール「M-1グランプリ」の15回目が2019年12月22日に敗者復活戦と決勝戦が行われます。

2019年は史上最多の5040組がエントリー。4カ月にわたって繰り広げられた予選の結果、現在準決勝まで行われ、以下の9組が勝ち上がっています。この9組に当日の決勝戦に先立って行われる敗者復活戦で勝ち上がった1組を加えた10組で決勝戦を戦い、今年の優勝コンビが決まります。

本メルマガが配信されるのは12月23日なので結果は出ていますが、誰が優勝するにしても新しいお笑いの人気者が誕生する可能性が高いと思われます。

 

・からし蓮根(吉本興業)

・ニューヨーク(吉本興業)

・すゑひろがりず(吉本興業)

・オズワルド(吉本興業)

・インディアンス(吉本興業)

・ミルクボーイ(吉本興業)

・かまいたち(吉本興業)

・ぺこぱ(サンミュージックプロダクション)

・見取り図(吉本興業)

 

ところで、大阪はお笑いの聖地と言われ、「M-1グランプリ」でも大阪出身者が多く関西が強いと言われています。

関東出身で「M-1グランプリ」にも何度も挑戦し決勝に残ったこともありますが優勝できていない人気漫才コンビのナイツの1人(塙 宣之)は「言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか」という著書を出して、関西人の漫才が面白い理由を書いています。

笑いには、「ストレス発散などの健康増進」「コミュニケーションの円滑化」「ポジティブになれてやる気のアップ」「好印象を与えられる」などあげきれないほど多くのメリットがあることが分かっています。

そこで、関西人の面白さはどこから来ているのか、その理由に潜在意識が関係していることについて紹介します。

 

■関西人の笑いが面白い理由

 

ナイツの塙 宣之氏は著書で、関西人の漫才が面白いことについて次のように語っています。長いですが的確な指摘なので、そのまま引用して紹介します。

 

「関西人の日常会話はテンポがあって、それだけでもおもしろい。関西の喫茶店は、バーのようにカウンターが設けてあるところかがほとんどらしいです。そこから先に埋まっていき、テーブル席はあまり人気がないそうです。

なので、カウンター席しかない店も多いとか。関東の人間からすると、喫茶店は、少なくとも一人で行く場合は、一人で静かに過ごす場所ですよね。ところが関西人にとっては、マスターや居合わせた客と話をする場所なんです。

なぜ、そんなにおしゃべりが好きなのか。それは、会話の中に常に笑いがあるからだと思います。このバックボーンが関西の漫才文化を支えているんでしょうね。

サッカーで言えば、関西は南米、大阪はブラジルと言っていいでしょう。ブラジルでは子どもから大人まで、路地や公園でサッカーボールを蹴って遊んでいます。

同じように、大阪では老若男女を問わず、そこかしこで日常会話を楽しんでいる。それが、そのまま漫才になっているのです」

 

関西人はブラジル人がサッカーを生活の一部として楽しんでいるのと同様に、関西人、特に大阪人は日常会話自体を漫才として自ら楽しんでいるのです。

同じ大都会でも東京に住む人は見知らぬ人との関わり合いを避けようとする傾向が強いのに対し、大阪に住む人は面識がなくても積極的に話しかけて、コミュニケーションを楽しみ、それによって人生を楽しむ人が多い傾向があります。

 

この結果、大阪には「おもしろくなくては駄目」という文化が長い年月をかけて醸成されているようです。関西・大阪のすべての人が決して面白いわけではありませんが、子どもの頃からそのような文化のなかで育つと自然にお笑いに対する感度が高くなって、その感度が人一倍優れると、明石家さんま(和歌山)・松本人志(兵庫)・今田耕司(大阪)島田紳助(京都)さんなどや、漫才コンビのナイティナイン(岡村・矢部の2人はともに大阪)など多くの関西・大阪出身の有名お笑い芸人が多数生まれるのでしょう。

 

■関西人のお笑いのセンスが高まる理由は意識していない潜在意識

 

関西出身にお笑いで有名な芸人は、生まれたときから面白い文化のある家庭や地域で育っているため、意識しなくてもブラジル人がサッカーボールを蹴るように面白い会話を楽しむことで培われてきたものと考えられます。

しかし、今は引退していますが、島田紳助さんはお笑いを徹底的に研究したことで良く知られています。もともと持っていた才能に加えて先輩のお笑いを繰り返し聞いて、紙に書いてまでして潜在意識に刷り込んだと言われています。そのため絶賛されたトーク力が身に付いたと考えられます。

 

有名なお笑い芸人のお笑いのレベルは、言ってみればオリピックに参加できる高いレベルですが、そこまで高いレベルは別にして、お笑いのセンスがどんなになくても普通の関西人がよくやるレベルのボケとツッコミは、少し潜在意識に刷り込めばできるようになります。

ボケとツッコミで面白いのは漫才コンビのなかでも人気の高いサンドイッチマンです。このコンビのボケとツッコミをYouTubeで何度も、何度も見ると潜在意識に刷り込まれてお笑いのセンスを誰でも高められます。

 

なぜなら潜在意識への刷り込みは、同じ行動を何回も習慣になるまで繰り返すことでできるからです。周囲に面白い文化がない、自分にはお笑いのセンスが全然なくても自然に身に付けられます。

お笑いの効果は自分が楽しいだけではなく周囲を楽しくさせて、それがまた自分に帰ってきます。これによりお笑いの多くのメリットを享受できて人生が楽しくなるに違いありません。