vol.92再生回数4億回を突破した米津玄師の話題曲「Lemon」と潜在意識【人生を好転させる潜在意識の活用法】

2019/07/19

独特の世界観と異次元の才能で今の音楽シーンに欠かせない米津玄師「Lemon」のMVのYouTubeでの再生回数が4億回をこえて、さらに伸び続けています。「Lemon」のリリースは、2018年3月14日でしたから、1年半でのこの驚異的な再生回数を記録しました。
大ヒットの「Lemon」は、2018年1月~3月にTBSテレビ系列で放送された石原さとみが主演の人気ドラマ「アンナチュラル」の主題歌として書き下ろされた曲です。「Lemon」の歌詞は、大切な人の死をテーマにしたドラマの世界観とも深くリンクしていますが、人間にとって避けて通れないテーマは、テレビドラマと関係していなくても聞く人の心に米津玄師の優れた音楽性によって強く響いてきます。
「Lemon」という曲の魅力は、聞いたことがなければ、一度聞くことで、一人ひとりがそれぞれ違った感性で良さを感じとれますので、あえて曲の魅力を言葉で書くことは無意味なため避けておきます。ここでは、「Lemon」の歌詞に注目して潜在意識の面から、この曲に引かれてしまう魅力について紹介します。

■「Lemon」の歌詞と潜在意識

「Lemon」の歌詞を全文を紹介します。

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夢ならばどれほどよかったでしょう
未だにあなたのことを夢にみる
忘れた物を取りに帰るように
古びた思い出の埃を払う

戻らない幸せがあることを
最後にあなたが教えてくれた
言えずに隠してた昏い過去も
あなたがいなきゃ永遠に昏いまま

きっともうこれ以上 傷つくことなど
ありはしないとわかっている あの日の悲しみさえ

あの日の苦しみさえ
そのすべてを愛してた あなたとともに
胸に残り離れない 苦いレモンの匂い
雨が降り止むまでは帰れない
今でもあなたはわたしの光

暗闇であなたの背をなぞった
その輪郭を鮮明に覚えている
受け止めきれないものと出会うたび
溢れてやまないのは涙だけ

何をしていたの 何を見ていたの
わたしの知らない横顔で

どこかであなたが今 わたしと同じ様な
涙にくれ 淋しさの中にいるなら
わたしのことなどどうか 忘れてください
そんなことを心から願うほどに
今でもあなたはわたしの光

自分が思うより 恋をしていたあなたに
あれから思うように 息ができない
あんなに側にいたのに まるで嘘みたい
とても忘れられない それだけが確か

あの日の悲しみさえ あの日の苦しみさえ
そのすべてを愛してた あなたとともに
胸に残り離れない 苦いレモンの匂い
雨が降り止むまでは帰れない
切り分けた果実の片方の様に
今でもあなたはわたしの光
===

「Lemon」の歌詞は、テレビドラマが「人の死」をテーマにしているため、「あなたが死んで悲しい」と嘆く詞になっています。タイトルの「Lemon」に違和感を覚えますが、レモンは食べると強烈な「酸味」をまず感じます。その後、酸味とともにレモンの香りや苦味は二度と忘れることなく潜在意識に刻み込まれ、レモンを想像するだけで、口には唾液があふれ、同時に苦味や香りも思い出します。
歌詞では、死と直面した強烈な悲しみ、そして忘れられない悲しみをレモンにたとえています。

人は、少なからず親など親族、配偶者、あるいは図らずも子どもなどとの悲しい別れを経験しているか、経験する可能性を持っています。これらの悲しい死を経験していなくても、好きな芸能人などが亡くなったニュースに触れて、悲しみを共有する経験は誰もがしています。
これらが、レモンを食べたときの記憶と同様に誰もが潜在意識に持っているため、米津玄師の独創的な曲に乗って歌われるこの歌詞が、心に強く響いてくるのではないかと思います。

しかも、歌詞では前半で「死は忘れられない」「あなたとの幸せな日々はもう来ない」とネガティブに訴えています。これは、大切な人を失った人には当然の感情です。しかし、途中から、死んでしまった大切な人が、「悲しまないで、悲しむくらいなら私を忘れて」とネガティブな気持ちのままではいけないよと訴えています。
確かに残された者は、悲しみにくれていないで亡くなった人の分の人生を生きる強さが必要です。この部分の歌詞も究極の愛が感じられ、心に刺さる人も多いのではと思います。

潜在意識に強く刻み込まれた記憶は、いつでも鮮明に再現します。そのため夢や希望を強く潜在意識に植え付けることは、そこに向かっていく大きなエネルギーを生み出し、夢や希望の実現に大きく貢献するのです。