vol.48 高校野球KKコンビと潜在意識【人生を好転させる潜在意識の活用法】
2018/08/21 2018/08/22
2018年夏の高校野球は開催100回を迎える記念大会として過去最多の56校が参加し、熱い戦いを繰り広げています。
100回の長い歴史のなかには、多くの人の記憶に長く残る選手が多数います。2018年8月5日にテレビ朝日系列で放送された「ファン10万人がガチで投票!高校野球総選挙」という特別番組で、記憶に残る高校球児を10万人に対してアンケート調査をした結果が放送されました。
それによると、同じPL学園高校に1983年から1986年まで在籍し、KKコンビと呼ばれ活躍した桑田真澄選手が8位に清原和博選手が4位に選ばれています(ちなみに1位は松井秀喜、2位は松坂大輔、3位は江川卓の各選手です)。
2人の天才高校球児が、同じチームのエースと4番打者として在籍したことからPL学園高校は、高校野球史上に輝かしい記録を残しています。KKコンビとして活躍した2人の記録を追いながら、桑田選手と潜在意識との関係について解説します。
■KKコンビが在籍したPL学園高校の甲子園での成績
KKコンビが1年生の夏に甲子園に出場し優勝。2年生のときには春と夏に甲子園に出場し、ともに準優勝。3年生のときにも春と夏に甲子園に出場し、春はベスト4、夏は優勝を果たしています。
大阪府という激戦地でトーナメントという一発勝負の試合形式、甲子園に出るだけでも至難のなか甲子園に5回出場。しかも、地区大会よりもさらに全国の強豪高校が集まる甲子園で優勝が2回、準優勝が2回、ベスト4が1回という高校野球史上例を見ない輝かしい成績を残しています。
桑田選手は投手だけでなく打者としても非凡で、当時のPL学園高校には投手1人、打者2人が超高校級であったことからケタ外れの成績を残せたのでしょう。
2人の甲子園での通算成績は、次のとおりです。
桑田選手:20勝3敗、防御率1.56、150奪三振
打率3割5分6厘、本塁打 6本、打点28
清原選手:打率4割4分、 本塁打13本、打点29
■高校入学時は期待されていなかった桑田選手?
1年の夏から甲子園の優勝投手となった桑田選手ですが、意外にも高校入学時は体も小さく、また入学生のほとんどが硬式野球の経験者に対して中学時代に硬式野球の経験をしていなかったこともあって、大きな期待はされてはいませんでした。本人も母親に退部の意志を漏らしたといわれています。
母親に「補欠でもいいから3年間、PLでやり通しなさい」といわれ野球を続けます。投手としては他にエースとなるべき候補者がいたこともあり、桑田選手は投手ではなく、打者としてセンスがあり肩が強いことを見込まれて1年生の大阪府予選では背番号17番でかろうじてベンチ入りできるメンバーに入る程度でした。
■桑田選手が頭角を現すきっかけとなった2つのできごと
桑田選手が高校1年のときPL学園高校は投手陣が弱体で練習試合では大敗するなどしていたことから、当時の野球部監督が外部から臨時投手コーチを招きます。すると、このコーチが桑田選手の素質を見込みマンツーマン指導を実施。桑田選手は実力を伸ばしていきます。
そして迎えた夏の大阪府予選でPL学園高校は、2回戦、3回戦は勝てたものの投手陣の不安定さは続き、4回戦での対戦高校は強打を誇る高校との対戦となりました。
そのため、投手の起用に監督は悩みます。ここで、もし予選の試合に1年生を起用して、もし負けると3年生にとっては最後の夏であるがゆえに大きな不満が残ります。
そして、これは桑田選手にとっても将来に大きな心の負担になります。監督は悩みますが、勝つことを優先してベンチ入りできるギリギリの背番号17番を付けた桑田選手の起用を決意します。この決断に桑田選手は相手打線を2安打に封じ完封。監督の期待に見事に応えたことから、桑田選手が甲子園で活躍できる環境が整います。
名伯楽のコーチに期せずして出会えなかったら、また監督の決断がなければ、もしかしたらKKコンビの甲子園での活躍は、ここまで華々しくなく、桑田選手は投手として、もしかしたら大成していなかった可能性も考えられます。
本人の努力もあるでしょうが、取り巻く環境もまた人の一生に大きな影響を与えると思わせる桑田選手のエピソードです。
■桑田選手の名言と潜在意識
桑田選手は、高校野球界の名門高校で1年生から甲子園の優勝投手になるなどの活躍から、天才肌と思われています。しかし、野球選手としては体格に恵まれていなかったことから努力を積み上げて才能を開花させています。このことは桑田選手の数々の名言からわかります。
・自分の一番の応援者は自分。自分を信じる。
・人生にマイナスはない。マイナスはプラスにするための準備期間だと思う。
・昔のことは振り返らない。今を精一杯生きる。
・努力は、うそをつかない。
これらの名言から自分を信じ前向きに努力する姿勢が伺えます。また、桑田選手は次のようにも言っています。
・一年間だけではダメです。一生です。僕は一生のスケジュールを立てています。
・雲の上ではなく、自分の頭の中にピッチングの理想像があります。それに少しでも近づきたい。
一生ということは人生の最終計画をイメージし、そのことを潜在意識に強く持って、そこに向かって努力するという意識が強く感じられます。また、具体的な野球に関しても、多くの一流のプレーヤーが理想的なフォームをイメージとして潜在意識に持たせますが、表現に桑田選手らしさが感じられます。
言葉の真意は桑田選手しかわかりませんが、「雲の上」は、一般的な理想のフォームと考えられます。それに対して桑田選手は、自分の体力や能力に合わせた自分に最もふさわしい理想をイメージしているように思えます。
潜在意識に強くイメージさせ、さらに、ただやみくもにではなく自分なりに消化・吸収して自分にあったイメージを持つことが、成功には重要だと感じさせてくれる桑田選手の名言です。
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